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【防災インタビュー】出雲大社のまち 出雲 vol.3

今回の専門家

稲根 克也(いなね かつや)
出雲観光協会

出雲大社の参拝について

前述の通り、出雲大社の場合は式年遷宮ではなく、屋根替えをするタイミングで遷宮が行われています。屋根は檜皮葺(ひわだぶき)で、檜の皮を屋根に張っていくものです。檜皮葺は、大体60年ぐらいのスパンで傷むので、その都度、遷宮が行われるのですが、昭和28年の遷宮で火災が起こった後、ちょうど60年目に当たるのが「平成の大遷宮」です。平成20年からスタートして、平成25年に本殿遷座祭と言って本殿の屋根替えが完成しました。出雲大社本殿だけではなく、いろいろな摂社や末社がありますので、そのほぼ全部の屋根替えを行い、平成31年3月まで約10年かけて遷宮が行われました。

この他、出雲大社には、ここならではのお参りの仕方があります。普通はお参りをする場合は参道を上がっていくのが普通なのですが、出雲大社は、「下り参道」といって、参道を下っていって最初の拝殿のお参りをして、次に本殿のお参りをして、本殿をぐるっと右回りに回ります。

その間にいろいろな末社がありますので、それらを拝みながら回っていくのが、通常の参拝のコースになっています。とても大きな社ですので、拝殿に掛かっているしめ縄もとても大きなものですし、その西隣に神楽殿というお祭りをする場所がありますが、そこに日本一大きな大鳥居があります。本当にその大きさに圧倒されますので、ぜひ訪れていただきたいと思います。特に日本中の神様が集まる神在月に行くとパワーアップされると言われており、その日を目指して来られる方も多くいらっしゃいます。

また、普通は神社を参拝する時には、「2礼2拍手1礼」と言われ、2礼して、2回柏手を叩いて1礼するのが、一般的だと思いますけれど、出雲大社の場合は「2礼4拍手1礼」となっており、4回柏手を打ってから1礼します。そこがちょっと他の神社と違うところです。正式には8拍手、8回叩くのが正式な柏手の数だそうで、実際私も出雲大社の神事に参列したことがあるのですが、その神事の中で神職さんが8回叩かれる場面がありました。それが正式なのかと思いますが、参拝時には、その半分の4拍手を出雲大社では叩きます。

コロナ禍における出雲のまち

この2年ぐらいはコロナ禍でいろいろな行動制限も出ていますが、コロナ禍の出雲のまちについてお話しします。 
最初の緊急事態宣言が発令された時には、コロナがどんなものかも分からない中で、これは皆さん一緒かと思いますが、出雲もゴールデンウィークの時期にもかかわらず本当に人が歩いていませんでした。ただ島根は、出雲もそうですが、人口が少ないという絶対的なこともあり、患者が少なかったということもあって、コロナが落ち着いた時には、コロナが少なく比較的安全安心な場所として、結構修学旅行の場所に選ばれました。

通常であれば、関西や関東に修学旅行に行く方たちがこの場所を選ばれて、たくさんの修学旅行生にお越しいただきました。今でも結構学生さんたちは来ています。日本神話の中でも出雲が半分以上舞台になっていますので、出雲の歴史を学べば日本の歴史がある程度分かるというくらい、日本の発祥のような場所です。ぜひ皆さんに訪れていただければと思います。戦後は神話というのは教育から排除されており、なかなか学校では学ばなくなってしましましたが、自分の国の神話をぜひ知っておいてほしいと思います。

出雲には、歴史文化というところでは出雲大社やいろいろな神社もありますが、自然も豊かで、この出雲大社を含んだ地域が国立公園にも指定されています。日御碕という所が、出雲大社からずっと西に行った島根半島のちょうど西端にありますが、そこは本当に景色も良くて国立公園に指定されていて、お勧めです。

出雲は「日が沈む聖地」として日本遺産に指定されていまして、夕日が西の方に沈むので、日御碕に沈む夕日や、神様が集まられる稲佐の浜の夕日を見に、夕方になるとたくさんの人がいらっしゃいます。島根の夕日と言ったら、宍道湖の夕日が昔から有名ですけれど、でも実はこちらの方はもっと歴史が深くて、出雲大社は東のお宮として慕われておりますので、ぜひ夕日を見に足を運んでいただければと思います。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改訂して掲載しています。