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【防災インタビュー】出雲大社のまち 出雲 vol.2

今回の専門家

稲根 克也(いなね かつや)
出雲観光協会

壮大な社殿の出雲大社

出雲大社は、2千年以上前からあると言われていまして、現在は社殿の高さが24メートルあり、日本一大きな社殿になっています。それだけでも非常に大きいものですが、古代はその倍の48メートルあったそうです。さらに、昔からの言い伝えでは、その倍の96メートルあったというふうに伝えられています。

実際に平成12年に境内の中から巨大な柱が出てまいりまして、その高層神殿が実際にあったことが証明されました。2000年間の歴史の間には、この高層神殿が7回か8回倒れてしまったという記述があります。なぜ倒れたのか、はっきりとした理由は分かりませんが、高さが非常に高いということもありますし、結構北西の風が強い場所だということもあって、それで倒れたのかと思われます。現在では、高さ24メートルの社殿となっていますが、非常に壮大なお社になっています。

神話の中では、出雲という国を大国主命が造られて、それを天上界に譲ると代わりにこの大きな神殿をこの地に建てられたという記述が出てきます。実際に出雲というのは、意外に地震とか災害が少ない土地のため、そういう意味でもこちらの方に大きな神殿を建てられたのではないかというふうに言われる方もいらっしゃいます。

日本は全国的に災害の多い土地柄ですが、この出雲では、災害は比較的少ないと思います。地震も明治の初めと昭和20年ぐらいに起こった記録はありますけれど、地震で被害に遭ったこともあまりありませんし、台風が直撃するという予報はよくありますが、直撃しても何の被害もなかったりしますので、地元ではこの神様のおかげだと皆さんよく言っています。

自然災害としては、最近の集中豪雨で出雲山の一部が崩れたことはありましたが、この出雲大社周辺は今まであまり災害はありません。神様のおかげとも言われますが、逆に災害の少ない土地だからこそ、この大きな出雲大社ができたということもあるかと思います。

出雲大社の火災

出雲は、災害は少ない地域なのですが、この出雲大社で昭和28年に「昭和の遷宮」のお祭りが終わった後に、大きな火災がありました。出雲大社の場合は式年遷宮として、本殿そのものを建て替えるのではなく、屋根の吹き替え修理をすることを遷宮といいますが、昭和28年に、この遷宮のお祭りが終わった後に、本殿の前にある拝殿が火災にあって焼けてしまいました。火元は鑽火殿という火を使うような場所で、そこから出火して拝殿が全焼しましたが、なんとか本殿は焼失を免れました。

この火災があった後、昭和34年に現在の拝殿が再建されましたので、ここだけがちょっと新しいのですが、その他の建物は、江戸時代からの古い建物です。この火災はかなり大規模な火災で、実は大きな炎が上がっている写真も残っているのですが、遷宮のお祭りで催し物をやっていたサーカス団の団員の皆さんが消火活動をやってくれたという逸話も残っています。

この火災が起こったことで、出雲大社は火に対しては非常に気を付けておられまして、自衛消防隊も組織して、この火災が起こった5月27日には、毎年大規模な火災訓練をやっています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改訂して掲載しています。