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マタニティブルーを乗り越えるために【助産師コラム】

最近注目されているマタニティブルーや産後うつ。
これらについて皆さまはどのような理解をされているでしょうか?

助産師として働く中での私の印象としては、程度や内容は異なりますがほぼ全例のママ達にマタニティーブルーが起こっているように思います。

これから出産される方はもちろん、育児真っ只中で頑張ってらっしゃる方、そしてそんな女性たちのパートナーを含めた家族の皆さまにも正しい認識をして、ママのよき理解者となっていただけたらと思います。

マタニティブルーとは?

そもそも「マタニティブルー」とはどういった状態を指すのかということからお話しします。

お産が終わると産後の身体にはホルモンの大きな変化があり、お産の疲れや身体の痛みが完全に回復する前に育児が始まります。短期間で産後の身体には大きな変化が起こっている状態です。さらには、慣れない育児への不安やプレッシャー、授乳トラブルや寝不足が重なります。マタニティブルーの原因は、このような様々な条件が考えられています。

マタニティブルーには、さまざまな症状があります。

  • 涙もろくなる
  • 感情の起伏が激しくなる
  • 集中が続かない
  • 食欲不振
    など

私自身も、出産後に典型的なマタニティブルーを経験しました。
悲しくないけど涙がでるのはもちろん、何気ない一言に傷つき、泣いたり腹を立てたりと、産後は喜怒哀楽のジェットコースターでした。

そんな状態でも、当の本人はマタニティブルーに気づかず、ただただ悲しんだり腹を立て、すぐ後には笑っています。周りの家族はどう接するべきか、なんて声をかけたらいいか分かりませんよね。

ましてや初めての出産、育児を経験されている家庭では、ママはもちろん、パートナーだって初めての事だらけで不安だらけな状態。一緒に悩んだり、心配したり、何もできない自分がちっぽけに感じるパートナーはたくさんいます。それでも、大丈夫です。あなたにできることはたくさんあります。

マタニティブルーをどう乗り越えていくか

もし、この記事を読んでるあなたが「マタニティブルーかも?」と思われても心配することはありません。

マタニティブルーは誰にでも起こりうることで一過性の症状です。自分でも感情をコントロールできず不安になるかもしれませんが、それでいいんです。無理にコントロールしようと思わず、泣きたければ泣いて、笑いたければ思いっきり笑えばいいんです。大切なのは、それができる環境に自分を置くことです。

そしてパートナーや家族の方にできる最大のサポートは「寄り添うこと」です。
これは、一緒に泣いたり笑ったりしてくださいということではなく、ただママの感情の変化に理解を示し、否定したり無理にコントロールしようとせず、そのまま感情を出させてあげて欲しいのです。

繰り返しになりますが、マタニティブルーは一過性のものでいずれ落ち着きます。温かく見守ってください。

地域によっては、産後に入所し助産師や保健師と一緒に育児に慣れていくという「産後ケア施設」もあります。里帰り出産ができなかったり家族からのサポートが難しい方、育児に自信のない方などが利用されています。抽選が必要だったり希望者全員が利用できるわけではないことが多いという難点もありますが、産婦人科の先生や地域の役所の方に確認してみてください。こういったサービスも利用しながら、乗り越えていきましょう!

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため入所を制限している可能性もあります。

マタニティブルーから産後うつにならないために

そして、ここが重要なポイントです。

マタニティブルーは一過性ですが、中には産後うつに移行する場合もあります。とくに基礎疾患に精神科系の症状がある方は要注意です。
産後1ヶ月以上経ってからもマタニティブルーの症状がある、もしくは強くなっていたり、いつもと様子が違う、マタニティブルーの症状が強く育児が手につかないなどの状態であれば専門家に早期に相談することをお薦めします。

ママは24時間ずっと一生懸命に頑張って育児をしています。ホッと一息つく時間もありません。私自身、産後1ヶ月を思い出すと、赤ちゃんの健康状態・母乳・身体の痛み・疲労など色んな心配の海に溺れながらガブガブ水を飲んでたように思います。時間が経つと思ったより浅瀬に居たんだ。大丈夫だと思えましたが、その時は必死でした。

産後のママは、赤ちゃんのことで頭がいっぱいになり、自分の変化に気づきにくい状態です。そばにいるパートナーや家族全員で、赤ちゃんはもちろんママ自身を温かく見守ってサポートしてあげましょう。