■2019年7月、現在開催中の企画展
2019年6月22日から8月4日にかけては「書物にみる海外交流の歴史 ~本が開いた異国の扉~」と題された企画展が催されています。古くから、異国の文化や情景を他国へ伝えてきた書物。もちろんこの日本にも、古代から海外の情報や文化がもたらされてきました。「鎖国」のイメージが強い日本ですが、実際は古来、海外との交流が途絶えたことはほとんどありません。だからこそ、多くの書物から様々な文化が花開いたとも言えるのです。この展示では、海外から入ってきた書物や文化の情報、それらを吸収・昇華して生み出された書物などを紹介。日本がどのように「世界」と交流して、どのように文化を育てていったのか、その片鱗を史実と想像の世界から楽しめる、大人から子どもまで満足いく構成となっています。
司馬江漢作の「日本創生銅版新鐫 天球全図」などは着色された銅版画で、企画展のフライヤーにある「ヲルレレイ図」がそれの一部。太陽系の全体像や衛星なども描かれており、知的好奇心をとてもくすぐられる作品です。また「伊曽保物語」などは、なんと「イソップ物語」の翻訳本。実は江戸時代の初期から刊行されており、当時から子どもたちへの教育書として広く普及していたのだとか。現代の子どもたちもよく知るお話だけに、学びへのよいきっかけになるかも知れませんね!
なお、8月31日からは水墨画を含む企画展「入門 墨の美術」が、11月2日からは「名物裂と古渡り更紗」(仮題)が開催される予定です。そして、11月からの企画展には国宝「曜変天目」の展示も予定されているので、この機会に「小さな蒼き宇宙」を体験してみてはいかがでしょう。
■スポットデータ
【住所】 | 東京都世田谷区岡本2-23-1 |
【電話】 | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
【開館時間】 | 10:00~16:30(入館締め切り16:00) |
【定休】 | 月曜(祝日の場合は翌火曜) |
【入館料】 | 一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料 ※ 一般・大高生は20名以上で団体割引あり。 |
【HP】 | http://www.seikado.or.jp/ |
※ 「静嘉堂文庫」の利用・蔵書の閲覧には事前手続きが必要となります。希望される方は、 03-3700-2250へご連絡を。
■バスでの行き方
【二子玉川駅から】 |
①二子玉川駅の改札を出たら、東口から二子玉川ライズ方面へ出る。 |
②二子玉川ライズのタウンフロントとリバーフロントの間のガレリア(多目的通路)を抜け、バスターミナルへ。 | |
③「4番乗り場」から「玉31、玉32系統」の「成育医療研究センター行き」のバスに乗る。 | |
④バスで8分ほどの「静嘉堂文庫」バス停降車。 | |
⑤降りた向きから右手に進むと、左手に静嘉堂文庫の入り口があります。 | |
⑥入り口からは上り坂の徒歩になるため、無理をせず水分をしっかりとって歩きましょう。 |
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爪に火をともすように、人生を転がり落ちてきたモホークカメライター。
グルメやサブカル全般、格闘技関係の情報収集に情熱を燃やし、朝から食べ物の写真を見ながらニタニタ笑っている変態でもある。
見た目はキワモノイロモノだが、中身は捨てられた子犬のように繊細。
なお、体の80%はラーメンでできています。