宮前平&宮崎台は、以前「宮前」と書いて「みやさき」と呼ばれていたそうです。1966年に東急田園都市線・溝の口~長津田が開通した際に、宮前平駅と宮崎台駅が誕生。地名の由来を上手に分けた駅名のようです。また、宮前平駅周辺には、宮前区役所や宮前警察署など公共・教育施設が集中。区民の日常生活を支える中心的エリアでもあります。
宮崎台駅は、改札から直結している体験型博物館「電車とバスの博物館」が有名。親子で気軽に楽しめる施設として、根強い人気があります。駅から一歩出ると閑静な住宅地が広がり、住みやすい街となっています。今月は、その宮崎台にある、知る人ぞ知る隠れ家的なお店をご紹介します!
お酒と時間をゆっくり堪能したい人が集う
住宅街に佇むショットバー
宮崎台「BODEGA miyazakidai」
「著名人が多く通うことでも知られている溝の口のショットバーが、宮崎台にもある!」「モルト好きにはたまらない」と、でろかる編集部員たちが密かに通うと聞きつけ、早速訪ねてみることにした取材陣。宮崎台駅北口からすぐのバス通り沿いに、控えめに明かりを灯す看板を発見。住宅街ながら、そこだけ大人の雰囲気をまとって見えるのは、背の高い木の扉から放たれる重厚感からか。
その扉を開けると、一瞬立ち止まってしまうほどの圧巻の光景が目の前に広がります。「600本はあると思いますよ」と、マスターの加藤裕治さん。正面のバーカウンターの奥の壁一面には、天井までお酒のボトルがギッシリ。とくに、マスターも嗜むというスコッチウイスキーが充実しているそうです。
「人気なのは、スリーリバース社の“ザ・ダンス”シリーズ。なかでも“グレンタレット 1988 48.2% ホグスヘッド”は、フルーティな香りと甘さのあるクリーミィな味わいでファンが多く、入荷してもすぐに完売してしまうんです」
なるほど、冒頭の「モルト好き」が集まるというのは、こういったレアものに常に出合えるからのよう。ウイスキー以外のおすすめも伺いたいのですが……。
「旬の巨峰とリンゴのブランデー、カルバドスを使ったカクテルはいかがでしょう。」
このフルーティな口あたり、女性はきっとハマるはず。そして、ここではお酒のほか、シガーを嗜むことができるとか。「すべてキューバ産のものをご用意しています。こちらで覚えた方もちらほらいらっしゃいますね」とマスター。
ところで、なぜ宮崎台にショットバーを開店したのでしょう。
「ご存知の通り、溝の口に本店がありますが、オーナーは当初から宮崎台にお店を出したいと思っていたそうです。住宅地の駅にあれば、帰宅前にふらりと立ち寄ることができるでしょ。ショットバーながらも、近所の方々に寄り添えるアットホームな空間を作りたかったと言います。そして3年前、念願かなってやっとこの地に出店。私も、住宅街の中にあるという落ち着き感がとても気に入っています」
バーにしては広めの造りですが、バーカウンターには肘掛つきのソファタイプの椅子が7脚。少し離れた位置に2人掛けのソファと椅子が2脚あるのみ。じっくりお酒を味わいたい人のための空間であることが読み取れます。
「住宅街のバーなので、都会のバーのように気負うことなくご来店いただきたいという思いが第一にあります。でもここは、大勢でワイワイ騒ぐ空間というよりも、大人たちがゆったりくつろげる場所でありたい。それが私の考える宮崎台のBODEGAスタイル。本店のように長年愛されるような店を続けたいですね」
BODEGA miyazakidai
住所:神奈川県川崎市宮前区宮崎2-9-14 プロミネンス宮崎台1F
電話:044-982-1601
営業時間:18:00~26:00
不定休
※ 3名様以上のご来店をお断りする場合がございます。
編集後記
「地元について、意外と知らないことが多いなぁ」と、隣町在住の私は改めて感じました。街並みや、ちょっとした歴史、隠れ家的なステキなお店など、毎回新たな出会いが楽しみです♪
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