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プロの目が光る北部市場の仲卸直営!「天秀」

その日仕入れた新鮮な魚を、仲卸直営店が「プロの目」で提供。
企業の食通社長や、世界的に有名な指揮者も足繁く通う。
「天秀」さんは、そんなお店です。

■てんひで? てんしゅう? 「天秀」とは?

「天秀」さんは、昭和57年の4月1日に北部市場3階の食堂街に開店しました。当初は「てんしゅう」という呼び方でしたが、現在の常連さんは「てんひで」と呼ぶそうです。市場内での呼び方も人によって違いますが、どちらの呼び方でもよいとのこと。社長は三代目の池上ひろみさん。オーナーは、北部市場で仲卸を行っている株式会社大進水産社長の千島(ちしま)さんが兼務しています。終始朗らかなトークを展開する千島さんは、18歳の頃に東神奈川本庄の有限会社元初商店で経歴をスタートしました。以降、長年魚を扱う世界で働いている魚のプロ。つまり天秀さんは、仲卸さんが自信を持って料理を提供するお店……ということになります。

■「FNCC機構」の謎に迫る

天秀さんのコンセプトは「一期一会」。店内にも大きく飾られたその言葉は、千島さんの好きな言葉です。国内での全体的な漁獲量が減り海外からのものが80%になって、セリの醍醐味が薄れてしまった今だからこそ、北部市場やお店に来られた人たちとの縁を大切にしたい……という想いが込められています。

そんな想いを持つ千島さんは、人当たりがとても柔らかく遊び心のある方。自ら提唱する「FNCC機構」(FRESH/新鮮で、NEEDS/求められているものを、COST/安く、QUICK/素早く)にて、お客さんに商品を提供するという取り組みを行っています。市場なので新鮮でいいものは間違いなし、安く素早くは企業努力の賜物。「QUICKの頭はCじゃない」というツッコミは聞こえません。このネーミングには、思わずニヤリとしてしまいました。

天秀さんもよしむらさんと同じで朝は早く、千島さんは朝2:30には市場に来て、天秀店舗の開店準備をします。シャッターを開けて電気を点けて空調を入れて冷蔵庫から品物を出した後に、一度鍵をかけて仲卸側の業務を開始……というハードスケジュールをいつもこなしているのです。次は、そういった日々の積み重ねから生み出されたメニューをご紹介します。

次のページでは、仲卸さんが自信を持って提供する料理をご紹介します!