作る人と考える人が、ふわふわのかき氷を手作り。
子どもたちもお小遣いを握りしめて、「旬の味覚」をシェアする。
「fuwariの秘密基地」さんはそんなお店です。
■用賀に現れた「fuwariの秘密基地」
柴田邦雄さん・佳菜子さんのご夫婦で営む、いま用賀で話題のかき氷のお店「fuwariの秘密基地」。フィンランドを旅行していた二人の何気ない会話から、「作ること、話すこと、かき氷が好きということ」といろいろ考えて、2017年に「fuwari」としてキッチンカーでの移動販売をスタートしました。そして2019年6月に誕生したのが「fuwariの秘密基地」。「ネギを入れたスーパーの袋を持っているお客さんがくる店っていいね」というお二人の発想で買い物帰りのご近所さんが気軽に立ち寄るお店を思い浮かべ 、実店舗を用賀にオープンしたそうです。
■用賀の住宅地にあるかき氷屋さんは、本当に秘密基地でした
気付かずに一度本当に通り過ぎてしまったほど「秘密基地」なお店は、開店前から「小さな子どもも一緒に楽しめるお店にしたい」という想いがあり、メインの席は赤ちゃんがコロンと横になれるように、横に長いシート状の客席にしたそう。そして「ひとり一杯注文しなければならない」という制限を設けず複数人でのシェアOKと誰にでも気軽に来てもらえるようにしているので、小学生がお小遣いを握りしめてかき氷をシェアすることも。
また、もともとアパレル関係の仕事をしていたお二人だけに、お客さんの服装や雰囲気を見て器の柄も変えるほどのこだわりよう。かき氷の容器にはスウェーデン製ロールストランドのボウルを、温かいドリンクの器はすべてマリメッコのマグカップで、トレイもスプーンもすべて北欧のものを使っています。
■「つくる」のはかき氷だけじゃない?
メニューの基本は佳菜子さんが考えて、それを邦雄さんが黙々と手作りする……という流れで動いているお二人。邦雄さんは「つくる」ことが大好きで、店内にある装飾も自作。針金で作られた「fuwari」のロゴや、壁に飾られているドライフラワーのスワッグも邦雄さんの手作りです。「本屋さんをやりたかった」という邦雄さんの言葉通り、お店の壁面には作り付けられた本棚が。佳菜子さんいわく「この人(邦雄さん)は女子力が高い」そうで、そのこだわりはとても強く、以前の職場では、仕事が終わって帰宅が23時になっても小籠包を皮から作ってしまうほどなんです。
次のページでは、そんな二人の「手作り」をご紹介します!
爪に火をともすように、人生を転がり落ちてきたモホークカメライター。
グルメやサブカル全般、格闘技関係の情報収集に情熱を燃やし、朝から食べ物の写真を見ながらニタニタ笑っている変態でもある。
見た目はキワモノイロモノだが、中身は捨てられた子犬のように繊細。
なお、体の80%はラーメンでできています。