いよいよ出産を間近に控えた妊婦さんの多くが、いつ入院したらいいのだろう?と不安を抱いています。
特に初めての出産であれば、陣痛が一体どんなものかも分からないし、お産の始まりに気づけなかったらどうしよう?一人きりの時に何かあったらどうしよう?など多くの不安を抱かれます。
今回は、お産の兆候や、 入院のタイミングについて説明します。
■陣痛
陣痛は子宮の収縮に痛みが伴うものを指します。妊娠37週から正期産と言われますが、その時期になると不規則なお腹の張りや、前駆陣痛という、痛みを伴う不規則な周期での子宮の収縮があります。
陣痛が10分間隔になり、それ以上間隔が空かなくなれば陣痛開始となります。
初産婦であれば、陣痛が10分間隔になった時、経産婦であれば、陣痛が10〜15分間隔になった時に病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。
しかし、妊娠合併症の有無や子宮口の開大具合、病院までの所要時間、過去の出産経験などにより入院のタイミングが異なるので、正期産近くなったら妊婦健診時に確認をしておきましょう。
■破水
バシャっと分かりやすく破水することもあれば、尿漏れに近い感覚で破水する場合もあります。破水した場合には感染予防のため入院となります。
破水が疑われる場合は、すぐに病院に連絡し、清潔なナプキンをつけ、入浴やシャワーは避け、病院に向かいましょう。
■おしるし(産徴)
正期産になると子宮の収縮に伴い、おりものに出血が混ざったり、少量の出血が見られます。
これを、おしるし(産徴)と呼びます。
おしるしだけがあり、陣痛や破水がない場合は普段通りの生活を送りましょう。
ただし、生理2日目(一番多い日)の様に、鮮血の出血が多量に見られる場合はすぐに病院に連絡しましょう。
■交通手段について
来院の指示があった場合の交通手段は考えていますか?
ほとんどの方が、自家用車やタクシーを利用されると思います。
ところが、お産はいつ始まるか分かりません。
いざ病院に向かう時に家族が不在、タクシーがつかまらないなどという状況がないよう、あらかじめタクシー会社の連絡先などの準備をしておくといいでしょう。
近年、妊婦さんの利用率が高い陣痛タクシー。
あらかじめ事前登録をすることで、スムーズにサービスを受けられます。
分娩以外にも、妊婦健診や緊急の受診、赤ちゃんを連れての退院の際にも利用が可能なものなど、会社により多種多様なサービスを提供しています。
自宅から病院までの地域をカバーしている会社を探して、事前にいくつか登録しておくことをお勧めします。
最近は新型コロナウィルスの影響※で、立ち合い出産や面会に制限がある病院がほとんどです。里帰り出産に関しても、急な分娩先の変更を余儀なくされる場合もあります。
※2020年5月現在
しっかりと夫婦、家族で話し合い、また病院ともしっかり連携をとりながら、まずは安全第一の行動がとれるようお産に向けて心身の準備を進めていきましょう。
みなさまの安全と、健やかな妊娠・出産を心より願っています。
自分が産まれた時の担当助産師さんの話を母親から聞き、
小さい頃から助産師に憧れを持つ。
現在、助産師歴10年。
現在は都内某有名産院で働いている。
趣味は食べること。